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開設趣意 |
私達を取り巻く道徳観や慣習の多くは近世に大成されたといわれています。 また、最近こそ生活環境は一転しましたが、幼時に目にした町並みや田園風景などの残像は、近世後期の姿を色濃くしているともいわれます。私達の心の原点は、その善し悪しは別として、近世に育まれたと申して過言ではないと考えます。しかし、懐古主義にひたるものではありませんが、その近世を伝える遺跡、文化遺産、古文書、その他が速度を増して消えつつあることを痛感いたします。 「近世こもんじょ館」は、温故知新。先人の功績を後世に引継ぐ使命を意識し、また、将来を見据えるためにもメディアの活用を基本に据えて、広く近世に関する調査研究が効率的に推進される環境の創造に資する、いわゆる情報交換の「プラット・ホーム」としての一翼を担いたいと考え「近世文書研究所」がインターネット上に構築する仮想の文書館です。 「近世文書研究所」は岩手県盛岡市内に設立する任意団体です。従って、盛岡は近世において南部家20万石の城下町であったことに因み、基本的には盛岡藩ならびにこれに関連する事項を中心とした各種情報の収集、調査研究を行っております。 盛岡藩は、城下盛岡を中心として、現在の岩手県の中部以北及び下北半島に至る青森県の東部大平洋側と、一部秋田県域(ほぼ四国に匹敵する面積)を有し、その広大な領地と、南部家の弥さかの繁栄を「三日月が円くなるまで南部領」と俚謡は謳いあげ、「南部藩」の名称でも親しまれています。 |
1. 目 的 |
「近世こもんじょ館」は、広く近世史に関心を寄せる人々に対して、盛岡藩に関する基本史料、盛岡藩を中心とする各地各種情報を提供すると共に、近世史に関する情報交換の「プラット・ホーム」となることを目的とします。 果てしない「夢のまた夢」ですが、何時の日にか、全国各地に林立する姉妹館とリンクされ、全国規模の情報網が確立することを夢見ています。 従って、当「近世こもんじょ館」から発信する各種情報は「盛岡藩を中心」の地域限定情報に「こだわり」つづけます。 設定する時代は、一応、上限を戦国末期・天文年間とし、明治10年代を下限としています。近世・南部家中興の祖と称される南部信直は、「天文年間に誕生した」の伝に基づく上限設定です。 |
(1) でーたべーす館 | ||
盛岡藩を中心とした各種基本資料を提供します。 | ||
イ. 史料目録・史料所在目録・史料解題 | ||
盛岡藩を知るために最も基本的史料は、盛岡市中央公民館架蔵の南部家旧蔵文書です。南部家旧蔵文書をはじめ、岩手県内外に点在する史料について、 所在情報、史料内容等を収集し、データベース化をはかり、それら情報は逐次目録形式で提供します。 なお、所蔵者の了解を得たものは、目録のみならず適宜史料内容を公開する方針です。 |
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ロ. 研究論文目録・文献目録 | ||
基本的には各種雑誌に掲載された盛岡藩に関係する研究・調査論文等について情報蒐集をはかり、目録のデータ・ベース化をはかります。 | ||
ハ. 盛岡藩用語辞典 | ||
盛岡藩に関連する歴史用語を収集し、用例に基づく盛岡藩用語辞典としてデータベースを構築します。 | ||
ホ. 家系辞典 | ||
人名辞典・その他岩手県内で活躍した人達の情報は各方面で取り纏められていますが、他郷で活躍し、他郷の土に眠っている人達については、集大成されていないのが現状と考えます。一人でも多くの人々を顕彰するため、家系並びに人物履歴、その他各種情報のデータベースを構築したいと考えます。また順次、盛岡藩を理解するための基礎データに基付く便覧、年表なども提供します。 |
(2) こもんじょ館 | ||
県内外で研究者をはじめ多くの人達が古文書の解読に取組んでおりますが、それらの成果は書籍などの活字となって、研究者はもちろん、一般の人達の目に止まるのは、残念ながら幸運な極わずかなものにすぎません。せっかく解読した貴重な史料であるからには、その人にとって活用し終えた史料であっても、埋もれさすには偲びません。再び広くかつ有効に活用されることを願い、強く各分野の人達に賛同を呼び掛け提供をいただき、「こもんじょ館」の充実に邁進いたします。「こもんじょ館」の充実。ここから新たな歴史研究の芽生えがあれば、これに勝る喜びはありません。 |
(3) とぴっくす館 | ||
岩手県内での、近世史に関連したイベント、調査報告、その他様々な情報をリアルタイムに発信します。研究者向けのみならず、県外在住の人々はもちろん、県内に在住する人達にも「ふるさと通信」としての一翼を担えるものに構築します。 |
(4) れぽーと館 | ||
会員の研究論文及び調査報告、その他随想などを掲示します。 研究論文目録、文献目録との一体化をはかるとともに、会話が出来るなど、双方 向性を持つ情報交換が可能なシステムを構築したいと考えています。 但し、宗教及び政治活動、その他営利を目的とするものはその限りでありません。会員の研究論文及び調査報告、その他随想などを掲示します。研究論文目録、文献目録との一体化をはかるとともに、会話が出来るなど、双方向性を持つ情報交換が可能なシステムを構築したいと考えています。但し、宗教及び政治活動、その他営利を目的とするものはその限りでありません。 |
(5) えいぞう館 | ||
盛岡領内の寺社仏閣案内、仏像、郷土刀、民家、衣装その他などの映像に解説を付けて情報を提供しま す。 |
(6) こども館 | ||
小中学生以下の児童を対象に、歴史への関心を高めたいと考え、啓蒙事業の一貫と位置付け構築します。 |
(7) QあんどA | ||
「近世文書研究所」の会員・非会員を問わず、 色々な質問が想定されますが、特定の人による回答は考えていません。誰でもいいです。対応できる人が答ええる・または意見をいう。従って答える人がなければ、質問項目のみが山積して「悪しからず」となりかねない場面も想定されます。何れにしても、双方向性を持つ、情報交換システムを構築します。 |
2. 「近世文書研究所」の運営 |
(名 称) | |||||||||||||
第一条 | 本会は近世文書研究所と称する。 | ||||||||||||
(目 的) | |||||||||||||
第二条 | 本会は、メディアを活用して広く近世史に関する情報交換をはかり、調査研究を効率的に推進するために、各種基本史料・資料のデータベースを構築し、近世史の教育・普及をはかる。 | ||||||||||||
(事 業) | |||||||||||||
第三条 | 本会は、第二条の目的を達成するために次の事業を行う。
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(用語の定義) | |||||||||||||
第四条 | 本会則において使用する用語のうち、特に明確にすべき用語を定める。
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(事務所) | |||||||||||||
第五条 | 本会の事務所を岩手県盛岡市に置く。 | ||||||||||||
(会 員) | |||||||||||||
第六条 | 本会の会員は、次のとおりとする。
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(入 会) | |||||||||||||
第七条 | 会員になろうとする個人、法人又は団体は、入会申込書を提出するものとする。 | ||||||||||||
(年会費) | |||||||||||||
第八条 | 正会員、学生会員及び賛助会員は、年会費を納入しなければならない。
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(退 会) | |||||||||||||
第九条 | 会員が次の各号のひとつに該当するときは、退会として処理する。
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(役 員) | |||||||||||||
第十条 | 本会には、次の役員を置く。
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(役員の選任) | |||||||||||||
第十一条 | 会長、評議員、監事は、正会員の中から総会で選任する。
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(役員の職務) | |||||||||||||
第十二条 | 会長は本会を代表し、会務を掌理する。
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(役員の任期) | |||||||||||||
第十三条 | 役員の任期は二年とする。ただし、重任をさまたげない。
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(顧 問) | |||||||||||||
第十四条 | 本会に顧問を置くことができる。
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(会 議) | |||||||||||||
第十五条 | 会議は、総会及び評議会とし、会長が招集する。
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(総 会) | |||||||||||||
第十六条 | 総会は毎年度一回五月中に開催する。ただし、会長が必要と認めたときは、臨時総会を開催することができる。
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(評議会) | |||||||||||||
第十七条 | 評議会は必要の都度開催し、会務を運営する。
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(会議の議決) | |||||||||||||
第十八条 | 会議の議決は、出席者の過半数で決し、可否同数のときは会長が決する。 | ||||||||||||
(事業及び会計年度) | |||||||||||||
第十九条 | 本会の事業年度及び会計年度は、毎年四月一日に始まり翌年三月三十一日に終わる。 | ||||||||||||
(経 費) | |||||||||||||
第二十条 | 本会の経費は、会費、寄付金、助成金その他の収入をもって充てる。
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(補 則) | |||||||||||||
第廿一条 | この会則の実施に関し必要な事項は会長が別に定める。 | ||||||||||||
附 則 | |||||||||||||
一 | この会則は、平成十五年六月八日から施行する。 |
*近世文書研究所運用規程* | ||||||||||
(趣日) | ||||||||||
第一 | この規程は、近世文書研究所会則を運用するに当たって必要な事項を定めるものとする。 | |||||||||
(事務所) | ||||||||||
第二 | 会則第五条に定める事務所は、当分の間、会長宅とする。 | |||||||||
(会費) | ||||||||||
第三 | 会則第八条に定める会費は、次のとおりとする。
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(附 則) | ||||||||||
本規程は、平成十五年六月八日から施行する。 |
メンバー | |||
名誉顧問 | 南部利昭 | 旧盛岡藩主南部家四十五代当主 | |
顧 問 | 梅原 廉 | ||
加藤 章 | 盛岡大学学長 | ||
細井 計 | 岩手大学名誉教授 | ||
和井内和夫 | 旧盛岡藩士桑田元理事長 | ||
会 長 | 工藤利悦 | ||
評議員 | 加藤宗博 | 木村清且 | 工藤昌代 |
越谷 信 | 関口厚光 | 武田良夫 | |
照井武彦 | 飛内克敏 | 藤沢昭子 | |
船生 豊 | 道又嘉兵衛 | 八木光則 | |
渡辺新一 | |||
監 事 | 高橋清明 | 高橋博泰 |