平成12年1月24日
南部藩が見た蝦夷地」展にぎわう
盛岡市中央公民館資料展   2月29日まで開催



盛岡市愛宕町の市中央公民館は、新春特別展「南部家の構親本(きこうぼん)?蝦夷地(えぞち)史料一展を同館郷土資料展示室で二月二十九日まで開いでいる。近世における蝦夷地は主に北海道を指す。南都藩は、幕府の命令で第一次直轄時代・寛政十一年(一七九九年)?文化十一年(一八一四年)と第二次直轄時代・安政二年(一八五五年)?慶応三年(一八六七年)の二度にわたって蝦夷地警備を担当。蝦夷地、アイヌ、ロシアに関する情報を集めた。本展には、南部藩が収集し、南部家史料として同公民館が所蔵している資料から、蝦夷地に関する文献記録史料約百点を展示。中央とは別の視点で、北から近世日本史を振り返っている。蝦夷(えみし)と称された古代東北に関する史料も併せて展示している。「松前之図」(寛文十一年・一六七一)は東蝦夷地シブチャリ(現北海道静内町)に拠点を置くアイヌの首長シャクシャインが起こした「シャクシャインの乱」(寛文九年)に調査派遣された南部藩士が作成。調査報告書に付けたとされる概略図で、「しやむしゃいん居所」「鬼菱(おにびし)居所」と記されている。 文化四年(一八〇四年)、ロシヤ船がエトロフ島を襲撃する「エトロフ事件」が起る。当時の日ロの緊張状態を示す貴重な資料として「クナシリ島建屋図」(文化七年)などの見取り図・平面図がある。警備の強化がみてとれるほか、どれほどの人員が派遣されていたかが推測できる。「東蝦夷地図巻」(江戸後期)は、アイヌ風俗をかいた絵巻で、歌踊り、(アツシ木の皮)織り、熊打ち、アザラシ打ちなどの様子や和人との交流する姿などが描かれている。「蝦夷地大絵図(写し)」(天明五年・一七八五年)、「蝦夷地闔境興(こうきょうち)地全図(写し)」(嘉永七年・一八五四年)、「箱館元御陣屋図」(万延元年・一八六〇年)など、近世に蝦夷地と称された地域の図や南部藩とのかかわりがひと目で分かる史料が多数展示され、訪れた人の関心を引いている。 同展示室の入場料は、一般百五十円、高校生百円、小中学生五十円。毎週月曜日と祝日は体館日。問い合わせは市中央公民館(電話019-654?5366)まで。

「盛岡タイムス」

展示資料一覧

 

1
蝦夷地全図 江戸後期1析繊本彩色.津軽・南部の本州最北部から蝦夷地・千島・カムチヤッカ・カラフト・シペリア・満州など日本を取り囲む広大な北方世界を描く。

 

2
狭さへつり江戸時代1冊墨警。 アイヌ語と日本語を対照した小冊子。近年日本語の起源との関係でアイヌ語が注目されている。

 

3
和漢三才絵図(十三巻・六十四巻) 正徳3年17132冊刷本。十三巻「異国人物」で蝦夷、六十四巻「地理」で蝦夷地について触れてる。

 

4
万国人物図(乾) 享保5年17201冊刷本。42の民族の人物図。韃靼人の図がある。江戸時代、アイヌ人は交易の民として韃靼の物産を松前藩に仲介する働きする。

 

5
唐土歴代州郡沿革記 安政2年18551折 彩色刷本。中国歴代玉権の支配領域図。「亜細亜小東洋図」で日本・蝦夷地と近隣諸国の口シア・中国・朝鮮などを描く。

 

6
北窓瑛談橘春徳 文政8年18253冊別本。粛槙(しゆくしん)の矢と蝦夷地の雁頭について書かれた個所がある。

 

7
野史(第288巻外国伝) 江戸末期1冊 写本。全291巻。嘉永4年(1851)に飯田忠彦が著した漢文の縄伝体の史客。蝦責地全般について要点を押さえ継めている。

 

8
東北風譚江戸末期1冊 写本。 作者は「薩摩桜島人肝付兼武」の名て薩摩藩士。東日本の諸国を見聞し、藩政と海防について的確な批評す。蝦夷地は「野作」と題し、巻頭にある。

 

9
日本名山図絵谷文晃 文化元年18043冊刷本。日本各地の名山を描いている。蝦夷地の山についても有珠山など五山が入っている。

 

10
大日本史嘉永4年18512冊刷本。 全100冊。水戸藩が精力を傾注して完成させた史書。最後の外国列伝(第242?24縄巻)に「接夷上・下」がある。東北の古代蝦夷史について記す。

 

11
日本書紀江戸後期15冊別本。 斉明天皇の650年代に阿部比羅夫が額田・淳代・津軽・渡嶋の蝦夷と合戦し平定した記述が多い。

 

12
統日本紀明暦3年165720冊刷本。 宝亀11年(780)陸奥の蝦夷伊治砦麻呂が反乱を起こして多賀城を焼くなど、蝦夷に関する記述が出てくる。

 

13
日本後紀江戸後期2冊写本。 承和7年(841)藤原緒嗣などが作成。延暦20年(801)の征夷大将軍坂上田村麻呂がアテルイ・モレイと合戦、陸奥蝦夷を平定する記述あり。

 

14
本朝国郡建置沿革図説 文政6年18231折彩色制本.史書に基ずき古代日本の国郡成立過程を図説化したもの。朝鮮半島に重点が置かれているが、東日本の蝦夷地に関する史実も多い。

 

15
陸奥話記江戸時代1冊副本。 塙保巳一編集「群書類従」に収載。安倍氏と源氏との間に闘われた前九年合戦に関する唯一の記録.

 

16
東鑑江戸時代冊別本。 鎌倉政権の公式記録.文治五年(1189)に源頼朝軍によって減亡した奥州平泉氏に関する詳しい記述あり。

 

17
松前城細縮図江戸中期1折彩色。 写し。松前城下を描く。アイヌとの交易を独占する松前藩の城下として、その繁栄は江戸にも届くほどであった。

 

18
東北太平記(写)明治期1冊墨書。 全11冊。「北部御陣日記」とも呼ぱれ、中世の下北半島を勢力圏とした蛎崎氏の歴史を書く。その後、蛎崎氏は蝦夷地に渡り、近世の松前氏となる。

 

19
諸家系譜後編(巻之二百)江戸時代1冊墨書写本。 全200巻。甲斐武田氏?蛎崎氏?松前氏の系譜を書く。蝦夷地での支配を確保しようとする蛎崎氏に対し、アイヌ民族はしばしば抵抗する。

 

20
松前之図 寛文11年16711折寛文9年のシヤクシャインの乱に調査派遺された南部藩士が書いた概略図。東蝦夷地に「しやむしやいん居所」「鬼菱居所」と表記す.

 

21
津軽一統史(写) 江戸前期8冊中世から近世にかけて津軽藩の歴史をまとめた記録集。「巻十・上中下」3冊に寛文9年のシャクシャインの乱に関する詳細な報告書がある。

 

22
雑書(寛文9年) 寛文9年16691冊南部藩の家老席日誌「雑書」にシャクシャインの乱に際し藩士を野辺地・田名部へ多数集結させたこと、シャクシャインを松前藩が謀殺した状況などを記す。

 

23
日本海辺図 江戸中期1折彩色肉筆。日本全国の海辺図。蝦夷地は西部は江差、東部は厚岸まで描く。本州と蝦夷地との航路は、まだ東部の厚岸までしか開かれていない。

 

24
蝦夷地大絵図(写) 天明5年17851析彩色。林子平著「三国通覧図説」の蝦夷国図を拡大したもの。本州北端・蝦夷地・千島列島・カムチャッカ・カラフト・シペリア・満州まで描かれている。

 

25
翁草神澤貞幹 明治39年190621冊刊本。寛政7年に没した京都の神津翁が編述した前後200巻の記録集。寛政元年のクナシリ・メナシの乱に関する記録が収載。

 

26
新古実事雑集(七) 安政6年185917冊写本。寛政元年(1789)のクナシリ・メナシの乱で襲撃された飛騨屋の大通丸水主による具体的な報告書が収載。

 

27
沿海異聞大槻盤水 江戸後期2冊写本。寛政元年の東蝦夷地クナシリ騒動・寛政4年ラツククスマン来航の記録・赤蝦夷考(最上徳内著)を収載。

 

28
松前江御加勢御人数行列 寛政元年17892冊寛政元年のクナシリ・メナシの乱に際し、南部藩の松前藩加勢を想定して、人数の行列順を書いた文書。役職名と姓名がある。

 

29
松前江御加勢御人数積 寛政元年17891冊寛政元年のクナシリ・メナシの乱に対する南部藩の松前藩加勢人数の見積計画書。

 

30
松前陣立図 寛政元年17891折彩色肉筆。寛政元年7月に小向周右衡門が調製。小向湛融「松前江御加勢一番御人数平場御備之図」と記され、クナシリ・メナシの乱の加勢を想定して作成された。

 

31
新古実事雑集(八) 安政6年18591冊寛政4年(1792)に来航したロシア使節ラクスマンとの交渉過程と送還された大黒屋宰太夫等のロシア見聞報告を収載。

 

32
「雑書」 寛政4年17921冊ロシア使節ラクスマンと交渉するため幕府目付石川・村上の両名が松前に向かうので、南部藩でも人数用意のことを記す。

 

33
海防問答図式平山子龍 文化13年18162冊写本。ロシアの武器武具などを絵入りで解説。寛政年間に根室へ上陸した口シア人が建てた小屋の図を展示。

 

34
御境・松前御加勢寛政1冊 寛政元?5年の南部藩の松前加勢について記録。幕府目付とラスクマンとの交渉場所になった松前へ警固の人数を差し出すように南部藩へ命じた文章。

 

35
松前図江戸末期1折彩色肉筆。 ほぽ正確な蝦夷地全図。南部藩が箱館奉行から借用して写した。エトロフ・クナシリ・根室を中心にした東蝦夷地の部分を展示。

 

36
松前御用 寛政9年17971冊寛政9年?文化2年の蝦夷地警備に関する重要事項を記録。特に東蝦夷地が幕府直轄になった寛政11年が詳しい。

 

37
海防策大原左金吾 寛政9年17971冊安政3年の写本。蝦夷地の海防策を論じたもの。左金吾は「呑響」とも号し、東磐井郡大原村出身の経世家。

 

38
楽翁侯筆記松平定信 文政10年18272冊写本。松平定信が老中を辞織した後、日本の歴史を振り返り日本の防衛を輪じたもの。文化4年に起きた口シアの蝦夷地来寇に触れている。

 

39
鷹鶴諭松平定信 文政10年18271冊写本。「楽翁侯筆記」と内容は同じ。

 

40
蝦夷地御用留 寛政?文政9冊寛政11年?文政6年の南部藩の蝦夷地警備の記録。文化4年のエト口フ島への口シア来寇と大村治五平捕縛事件について詳しい。文化9?12年は欠。

 

41
私残記文化5年18081冊写本. 文化4年のエトロフ事件でロシア側に捕縛され、帰国後に幽閉された南部藩の火業師大村治五平が事件の経過を書き、自己の無実を訴える。

 

42
海防問答平山子龍 文化13年18162冊写本。蝦夷地の海防について林子平の「海国兵談」を批判している。

 

43
露艦騒動記録寛政?文化原致新聞切抜 明治37年19041冊日露戦争に原敬が新聞談話として発表したもの。文化年間に起きたロシア船のエト口フ来寇・ゴロー二ン捕縛・高田屋嘉兵衛帰還の三事件が中心。特に南部藩の事件との関わりに注目。

 

44
根諸勤番所絵図 文化5年18081折「古御小屋・根諸勤番所文化五・六・八年」「マタキ十人」などと記す。都合2,060坪余の広大な面積を有する根室勤番所である。

 

45
クナシリ島建屋図 文化6年18091折袋の表書「クナシリノ図三枚入」。「大阪御廻し、従公義御渡し木組建屋」と記す。

 

46
エトロフ築立之材木塀図面 文化7年18101折袋の表書に「エト口フの図五枚入」とあり、文化7年4月築立て。エト口フ番所の周囲を防護する木柵の見取り図と立面図である。

 

47
クナシリ・エトロフ御堂御建屋図 文化6年18091折「クナシリ・エト口フエ御堂建立被成候図」と記す。クナシリ・エトロフに建てられた神社堂の立面図である。

 

48
エトロフ風冷別御建屋図 文化6年18091折「文化六年十月エトロフ風冷別御建屋二棟之内」とある。

 

49
エトロフ御陣屋間数之図 文化6年18091折「酉の春改」とある。

 

50
ゴロにニン捕縛連行の図 江戸後期1軸軸装彩色。文化8年にクナシリで捕縛になった口シア軍艦長ゴ口ーニンと副官モウルが連行される図。絵の右上に捕縛になつた口シア人などの人名がある。

 

51
遭危日本紀事 文政8年18258冊写本。文化8年にクナシリで捕縛、同10年に放免になった露軍艦長ゴローニンが幽閉滞在中の日本で経験したことを記す。本編12編・付録2編。

 

52
魯西亜国官士モウル書和解・乾坤 文化9年18122冊写本。文化8年にクナシリでロシア軍艦長ゴロー二ンと共に捕縛された同艦士官モウルの供述書を和解したもの。

 

53
魯西亜侵掠雑録安政4年18571冊写本。 享和?安政年間のロシアとの紛争事件と東北諸藩の蝦夷地警備に関する記録を集めたもの。

 

54
牧の冬かれ菅江真澄寛政4年17921冊写本. 真澄が蝦夷地松前を出航し、南部領の下北半島に到着後、半島を旅行した時の日記。ラツクスマンが来航した噂話を書いている。

 

55
まきのあさ露菅江真澄寛政5年17931冊写本。 真澄が田名部(現むつ市)出発し、下北半島の北側を旅した時の日記。ラツクスマン来航のため交渉に派遣された幕府役人について触れている。

 

56
松前風土記最上徳内江戸末期1冊写本。

 

57
蝦夷俗言記最上徳内 文化8年18111冊最上徳内の「蝦夷草紙」を写したもの。蝦夷地アイヌの風俗・習償・文化・物産などについて見聞を元に具体的にまとめた本。

 

58
辺要分界図考近藤守重(重蔵) 文化元年18048冊写本。彩色の絵図・人物図が一部に入っている。カラフト・千島・満洲・ロシアの地誌について調査研究したもの。

 

59
金銀図録近藤守重 文化7年18107冊先に発表した「宝貨通考」に基づき日本の金銀銭550品について彩色図を付して論考したもの。「松前小判金」が収載。明治期の復刻本。

 

60
東蝦夷地図巻江戸後期1巻紙本彩色。 東蝦夷地のアイヌ風俗を活写した絵巻。歌踊り・アツシ織り・熊打ち・アザラシ打ち・鹿打ちの図など展示。

 

61
本韃紀行近藤守重江戸後期1巻紙本彩色。 近藤の「辺要分界図考」に描かれている絵の部分だけを拡大して絵巻に仕立てたもの。下巻を展示。

 

62
東蝦夷地日誌松浦武四郎 慶応3年18674冊刷本。絵入り.オツトセイの図、アイヌ人の昆布採り・鶴の舞の図を展示。

 

63
西蝦夷地日誌松浦武四郎 文久3年18633冊刷本。絵入り。アイヌ人と和人との魚取り・酒宴の図を展示

 

64
東西蝦夷山川地理取調図松浦武四郎 安政6年185927折彩色刷本。1析欠。地形・地名が詳細である。

 

65
おきのいし松浦武四郎 安政2年18551折刷本。東西蝦夷地の産物便覧。

 

66
北海道国都略図松浦武四郎 明治2年18691折刷本。彩色。北海道・千島列島・樺太などを描く。

 

67
明訓一班抄徳川斉昭江戸末期1冊写本。 「夷狭を近付べからざる事」の章で、口シアから蝦夷地を防衛する政策を提案している。

 

68
海備全策嘉永元年18141冊写本。 日本の海防策を全体的に論じたもの。6番目に蝦夷地の海防策について述べている。僧侶・尼僧・遊女の蝦夷地移住論がユニーク。

 

69
蝦夷闔境輿地全図 嘉永7年18541折彩色削本。下北・津軽半島から東蝦夷地・千島列島・カムチャツカ、西蝦夷地・カラフト・満洲までの図。地名・勤番所・運上屋・寺院・温泉等表示あり。

 

70
蝦夷地御持場之図 江戸末期1箱安政2年の幕府蝦夷地再直轄に伴い、南部藩が持ち場とした東蝦夷地の陣屋・大砲などの絵図面。

 

71
箱館表并東蝦夷地絵図 安政2年18551折彩色肉筆。安政2年の幕府の蝦夷地再直轄に伴い、南部藩の東蝦夷地の持ち場を検分測量した絵図。藩士の上山半右衛門・新渡戸十次郎などが任務に当たる。

 

72
エトモ之図 安政2年18551折彩色肉筆。南部藩の持ち場であるエトモ近辺(室蘭地域)を検分測量した絵図。藩士の上山半右衡門(広淵)が文書に添付して提出したもの。

 

73
オシャマンヘ陣屋建置図 安政2年18551折彩色肉筆。南部藩が東蝦夷地持ち場の長万部に建てた陣屋の平面図。藩士の上山半右衡門・新渡戸十次郎などが検分測量に当たった。

 

74
砂原之図江戸末期1折彩色肉筆。 南部藩の陣屋が建てられた東蝦夷地砂原の絵。駒ケ岳を真ん中に海岸線を雄大に描く。「遠見所・休息小屋」の付箋がある。

 

75
蝦夷地並大畑出張人数組立武器備船積書 江戸末期1冊エトモ・オシヤマンペ・サワラの警備内容にも言及。

 

76
蝦夷地及海岸警備出張人数組立覚江戸末期1冊

 

77
蝦夷地警衛被仰出書 安政2年18551折蝦夷地警備に就く南部藩士へ発令された遵守事項・規則・命令をまとめたもの。藩士の起請文(誓約書)も含まれている。

 

78
魯西亜船崎陽渡来書翰并御返翰写 嘉永6年18531冊写本。嘉永6年に長崎へ来航した露使プーチャチンが持参した国書と幕府の返書を収載。文章は漢文体。カラフト等の国境問題が提起されている。

 

79
魯西亜条約追加江戸末期1冊写本。 安政4年に締結した日露和親条約の追加条約を写したもの。(露国は長崎・箱館で通商が可能になる。)

 

70
魯西亜官士応接之記 安政4年18571冊写本。安政4年長崎で行なわれた日露の際に、ロシア使節プ交渉ーチャチンを応接した時の記録。

 

81
興地航海図 安政5年18581折彩色刷本。英国製の世界地図を日本で翻訳して出版したもの。

 

82
環海航路新図 広瀬保庵文久2年18621折彩色刷本。万延元年(1860)に条約批准のため渡米した幕府外交団が、世界一周して帰国した航路を世界地図に表す。

 

83
西洋諸夷略表 江戸末期1冊明応8年(1499)?弘化元年(:8114)の西洋諸国と日本に関わる事件の略年表。江戸時代に入ると蝦夷地を巡る事件の記録が多くなる。

 

84
松前箱館雑記 江戸後期15冊天保〜慶応年間の蝦夷地に関わる事件記録を収載。

 

85
箱舘留御抜書 江戸末期1冊寛文11年〜文久2年に南部藩が幕府・箱館奉行に提出した蝦夷地に関する文書を表題のみ抜き書きしたもの。通史的流れを捕らえるのに便利。

 

86
海防御留抜 天保12年18411冊天保12年〜安政6年の海防関係の記録。

 

87
呼出(海防御用所留書) 嘉永7年1854l冊嘉永7年?文久2年の記録。南部藩の蝦夷地に関する重要事項をピツクアツプしたもの。

 

88
南部陣屋考村田専三郎昭和12年19371冊刊本。 蝦夷地の南部陣屋について通史的にまとめたもの。

 

89
室蘭南部陣屋誌 室蘭市教育委員会昭和29年〈1954〉1冊刊本。南部藩の室蘭陣屋についてまとめたもの

 

90
箱舘表据付大炮図江戸末期1折墨書。 「箱館御廻廿四斤唐銅迦農砲・惣丈一丈一尺三寸」と記入。箱館に据えつけられた実物大の西洋式大砲の側面図。総長が330cm余り。

 

91
箱舘水元御陣屋図 万延元年18601折彩色肉筆。箱館山の麓に建てられた南部藩の元陣屋の平面図。この万延元年には168人が詰めていたと記す。

 

92
箱舘弁天崎台場図 江戸末期1折彩色肉筆。箱館弁夫崎に幕府が築造した五角形の西洋式台場の平面図。榎本軍と新政府軍が闘う箱館戦争の激戦地となった。

 

93
箱舘図安政2年18551折彩色。 箱館の市街地と周辺の半島が描かれている。南部藩・津軽藩の陣屋の場所を表示。安政二年六月作成。

 

94
蝦夷様真写船越月江 安政3年18561冊彩色肉筆。開港した箱館に渡来した外国人と外国船を描く。アメリカ商船とイキリス箪艦が箱館へ入港する絵を展示。

 

95
中外新聞 明治2年18691冊刷本。箱館戦争について記す。

 

96
奥羽人民告諭 明治2年18691冊刷本。奥羽の人民に出した明治新政府の指針。「蝦夷松前のはてまでも御撫恤の行届き候様に」との文が入つている。

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