内山　うちやま

内山数馬家

内山　うちやま 明治元年の支配帳に内山数馬家がある。『参考諸家系図』によれば、栗山備後利安の子栗山大膳利章を祖と伝えている。栗山氏は赤松三郎師範の子備中守利宗が播磨飾磨郡栗山邑の在名により栗山氏を称したと伝え、その系図は『姓氏家系大辞典』（吉田東伍編著）に次のようにある。 　赤松三左衛門尉光範━三郎師範━栗山備中守利宗━善右衛門利貞━善右衛門浄順━備　後利安━大膳利章 　利安の時黒田官兵衛孝高に仕え、各地で戦功を挙げた。慶長五年黒田長政の筑前（福岡県）福岡五十二万石に入封後、同家家老となり、同国上座郡志波に一万五千石を知行した。その子利章は元和三年父に替って家老となり二万石を領した。黒田長政の死後、その遺言により二代藩主忠之を補佐したが、次第に忠之と対立。寛永九年忠之に謀反の企てありと幕府に訴え、翌十年幕府は忠之を訊問したが、忠之には謀反の意思がないとして本領安堵、利章は盛岡に預けられ、承応元年盛岡で死去した。父が謫人となった時、長子大吉（のち雖失）一三、二子吉次郎宗乙も倶に盛岡に謫され雖失は一門並の優遇の中に延宝四年死去した。宗乙はこれより以前、寛文三年に死去した。大膳利章が盛岡謫中に三男孫之丞利政が生まれた。利政は延宝四年雖失の死後に母方の氏内山を以て召出され、合力判金一枚と蔵米十駄を宛行われ、同八年扶持方十七人扶持（高百二石）となり二百石座に据えられた。宝永元年死去した。その跡を嫡子吉太夫利久が相続、享保十八年死去した。その跡を嫡子五兵衛光隆が相続した。表次役、岩崎番所番人となり、宝暦六年死去した。その跡を嫡子吉弥（のち孫太夫、五兵衛）光宅が相続、天明元年死去した。その跡を嫡子喜幸太（のち恵喜人）武英が相続した。座敷奉行を勤めた。嘉永三年隠居、同年死去した。その跡を南部右近の家士汲川守衛の弟・務（のち吉太夫）が養嗣子となり相続、長柄頭、船手頭、目付、宮古通代官を勤めた。文久二年死去した。その跡を嫡子数馬（初め兵太郎、繁次郎）光雄が相続、加番組組頭を勤めた。明治二年栗山に復して栗山光雄と称した。同六年嫡子龍麿が相続、同十一年の士族明細帳によれば、当時日影門外小路十五番屋敷に住居していた。龍麿で家名は絶え、現在旧盛岡藩士桑田の権利継承者（他姓となった血脈）は東京都に在住する。歴代の墓地は盛岡市愛宕町の中台院（廃寺により恩流寺管理）にある。 　諸士リスト（う?お） 盛岡藩士の家系メインリスト