阿部　あべ

阿部司馬之助家

明治元年支配帳に阿部司馬之助家がある。『参考諸家系図』によれば阿部友心安政を祖と伝える。安政は本国駿河の人。白石玉友義法の門人となり鍼医となった。延宝二年医師に召出され三人扶持を食み、その後同五年十駄、貞享三年六駄、元禄五年十五駄と加増され合わせて三十一駄三人扶持、高にして八十石を食んで番医百石末座となる。宝永元年隠居し、その跡を友三政央が相続した。次いで享保十二年に友三政民がその跡を相続。寛保元年にその子友心興政が相続した。宝暦七年の支配帳には友真が散見する。友心と友真は同人であろうか。未詳。その跡を友三政一が相続、政一の跡を享和二年に友伯が相続した。文政十二年に二十四石を加増され、更に天保四年百石を加増されて二百四石を食み天保九年死去した。その跡を司馬之助が相続し、同九年医師の家から士の家となり長柄頭を勤めた。この時二弟武治が家禄五十石を持ち込み嫡子となり、新たに二十四石を加増され三百石となった。明治二年直治政仁が相続している。武治と政仁の関係は確認していない。その跡をワカ、俊次、練二郎、孝元、基成、孝元、博と継いで継承者栄子氏は北海道に在住する。歴代の墓地は盛岡市北山の法泉寺にある。 諸士リスト（あ行） 盛岡藩士の家系メインリスト